ボーリングコア
         ボーリングコア

< ボーリング調査とは? >

 

     そもそもボーリング・地質(土質)調査とは、これから後に建設されようとする構造物の下の地盤がどうなっているのか?どれくらいの強度があるのか?などを調べたり、又その地層の年代や性質・成分等の分析(解析)を行い、その地盤の特徴を掴みます。断層調査なども我々の業務になります。すなわち全ての工事が始まる前の本当に最初の段階の業務がこのボーリング調査なわけです。

掘進状況

< どのようにして地面から下の土を採取するか? >

 

 我々は「ボーリングマシン」を使用して掘削作業を行います。業務の内容に応じてそれに相応した能力のマシンで掘削を行い、土質試料を採取していきます。コアチューブ(1)という筒状の物を掘る深度まで、ロッドというパイプをつないでいきながら実際に掘っている孔(あな)の一番下まで降ろしていきます。降ろした後は、そのロッドをマシンと接続させ掘削作業を開始します。所定の深度まで掘削したら、今度はそのロッドをマシンで陸上まで引き上げていき、コアチューブを回収すればその深度の土・又は岩盤試料が採取されるのです。

スパット台船
       海上での調査

< ボーリング調査をする場所はどのような所か? >

 

 我々が調査をする場所は様々です。海の上での調査や、山岳地での調査。又は河川やダムの中、はたまた市街地等。調査の目的によって我々は様々な場所へ向います。そこの地盤を知りたいというところから我々の調査が始まりますので、毎回初めて行くところが多いかもしれません。その中でもやはり自然との関わりが非常に重要になります。海上の場合ですと、風や波の動向を見極める先見の明を持つことが大切ですし、河川で言えば、数日前からの降雨量等で河川の状況が変わる等、常に自然の動きに目を向け、その中で我々が安全な作業を行うよう努めております。

陸上ボーリング
        陸上での調査

< 目に見えない地盤をどうやって判断するか?>

 

 

 これは我々ボーリング調査を行う上で非常に特徴的なものであると言えます。経験を積んでいけば、掘削作業中に「おっ!今砂だな」「おっ!軟いな。ポンプ圧がかかってるな。粘性を含んでるな!?」等々、掘削マシンの微妙な変化で我々もその深度の地層を判断しています。しかしながら、同じ砂でも細砂・中砂・粗砂等の種類があり、岩盤でも軟岩・硬岩等の種類もあります。実際に試料を採取して見ると、同じ地層でも表情の違う多種多様なコア(試料)を見て驚くこともあります。なので常にその深度を掘る時は、マシン等の動きや、エンジンの回転音でその地層のイメージをして我々は掘削作業をしているのです。ここがボーリング調査の面白さ・興味深い部分であると言えます。

 

 

 

標準貫入試験状況

<N値とは?>

 

N値とは、標準貫入試験(2)によって求められる地盤の強度等を求める試験結果(数値)で、標準貫入試験値とも言います。

質量63.5±0.5kgのドライブハンマーを76±1cm自由落下させて、ロッド頭部に取り付けたノッキングブロックを打撃し、ボーリングロッド先端に取り付けたレイモンドサンプラーを地盤に30cm打ち込むのに要する打撃回数です。

 

我々はこのN値という数値をもとに各地盤の強度を判断し、調査を行っているのです。